『算数ラボ〜考える力のトレーニング〜』は算数的思考力(算数分野の考える力)を伸ばすことに特化した問題集です。
実際に年長の娘が取り組んでいるのを見ても、”アタマの体操”のような問題が多数です。
スポーツが上手になるもの、計算や漢字が得意になるのも、すべて毎日のトレーニングの積み重ねです。
…(省略)考える力はどうすれば身につくのでしょう。
それもトレーニングです。考える力のトレーニングは、粘り強く考え抜くことを繰り返すことです。
引用:『算数ラボ 考える力のトレーニング』
↑とあるように、算数的思考力は、積み重ねや繰り返しでどんどん伸ばしていける分野٩( 'ω' )و
我が家では少し早いかな?と思いつつも、年長で『算数ラボ10級』に取り組み始めました。
この記事では、
- 『算数ラボ』ってどんな教材?
- 10級は幼児・未就学児でも始められるの?
- シリーズの違いは?
- やってみた感想や効果は?
など、『算数ラボ』の基本情報や魅力、実際に取り組んでみてわかったおすすめポイントや、「これはちょっと…」のデメリットをお伝えしたいと思います。
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『算数ラボ』とはどんな教材?
『算数ラボ』は、もともと”算数・数学思考力検定”のサポート教材として作られた教材なんですよ( ´∀`)
算数・思考力検定とは、その名の通り「思考力」の“程度”を判定する検定です。
『算数ラボ』に収録されている問題は、算数・数学思考力検定で出題された問題を厳選しまとめたものなのです(゜o゜)
『算数ラボ』の基本情報
使用する学年の目安 | |
6級 | 小学校6年生 |
7級 | 小学校5年生 |
8級 | 小学校4年生 |
9級 | 小学校3年生 |
10級 | 小学校1、2年生 |
私も「先が長いな〜」なんて思っていたら、えっ!!となりました^^;
ただし、各級3冊ずつシリーズ本がありますよ!
『算数ラボ』の進め方&レベルの目安を知りたい場合
全ての問題集は①〜③の3つのステージに分かれており、ステージが上がるごとに難易度も上がっていく仕組みです。
まず、第1ステージと第2ステージの確認テストはホームページからダウンロードします。
また、第3ステージの確認テストのみ、冊子に挟み込まれているものを使います。
>>>算数・数学思考力検定公式HP
(クリック後、ページを下にスクロールすると、↓からPDFでダウンロードできます!)
また、級に迷っている場合は、こちらのテストを確認し、自分のレベルの確認にも使えますね◎
公立中高一貫校受検や私立中学受験にも役立つ?!
ステージ③の後の「チャレンジ問題」には、各級、以下の内容が用意されています。
- 9、10級:1つ上の級の問題
- 6~8級:適性検査の問題/思考力を必要とする私立中学の入試問題/全国学力テストの対策の問題
算数ラボは取り組む学年なども決まっていません。
家庭でお子さんの成長を見ながらそれぞれのペースで学習を進めていくことができます。
特に、家庭では対策しにくい適性検査や入試問題にもチャレンジすることができるので、中学受験を検討しているお子さんの家庭学習にはとても相性が良い教材ですね◎
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『算数ラボ』シリーズ3冊の違い
- 『算数ラボ』
- 『算数ラボ 図形〜空間認識力のトレーニング』
- 『算数ラボ2』
続いては、シリーズ3冊↑の違いについて紹介していきたいと思います。
私自身も、最初『算数ラボ』だけやる?『図形』もやったほうがいいの?『2』は?と迷いましが^^;
最終的に3冊とも全て取り組み終えることができたので、違いを簡単にまとめました!
『算数ラボ』
『算数ラボ』のポイント
「算数の内容の観点」✕「考える力の観点」
- 「算数の内容の観点」とは:数と量/空間と形/変化と関係/データと不確実性/論理
- 「考える力の観点」とは:情報・条件を使いこなす/筋道をたてて考える力/物の形を認識・想像する力
2つの観点の掛け合わせで、様々な種類の出題に挑戦していきます。
↑出題されている全ての問題の”学習の観点”は冒頭にまとめられています。
各ページにも、画像のように、どのような学習の観点の組み合わせで出されたかの出題意図を確認できます。
このように『算数ラボ』には、「パッ」と見て解ける計算のような問題ではなく、
聞かれていることを理解し、考えることが必要な問題が多く用意されています。
『算数ラボ 図形〜空間認識力のトレーニング』
『算数ラボ 図形〜空間認識力のトレーニング』のポイント
「図形の内容」✕「空間認識力」
- 「図形の内容」とは:平面/空間
- 「空間認識力」とは:形をかえる/図形を動かす/方向を変える
☆図形特化だが、図形だけではない!
こちらは、図形と空間認識力の掛け合わせによって、多くの問題が構成されています。
ただし、「空間と形」に特化した教材ではあるものの、上で紹介した”算数の内容の観点”(数と量/空間と形/変化と関係/データと不確実性/論理)もミックスされています。
ですので、単純な図形問題ではなく、考える図形・空間認識力の問題となってます。
例えばこんな感じ…
かなさん:「下から3だん目の 目の数を横にだすと 6になるね」
問題:みきさんから 見たとき、 左から2番目のたてのれつのさいころの目の数をたすと いくつになりますか
↓↓↓
・「?」には何が入る?→(数の計算)
・「?」のさいころは、みきさんから見ると、どう見える→(計算・情報・条件を使いこなす)
・みきさんから見た左から2番めのたての列はどこ?→(論理)
・左から2番めのたての列の目をあわせた合計は→(数の計算)
ちなみに、こちらはステージ③の問題なので、10級の中でも比較的難しい問題です。
小学校受験・中学受験、その先役立つ図形能力を身につける教材
娘が年中くらいの時からずっと気になっていた教材「玉井式 図形の極み」(オンライン)。
実は、小1の春にデビューしました◎
これは私自身の経験ですが、私は中学受験時代、図形問題にめちゃくちゃ悩まされました^^;
塾でも、図形が得意な子は鉛筆をカリカリ動かしてササっと解いてしまうのですが、私は手を動かすことなく呆然と問題を見つめるのみ( ゚д゚)
自分が親になって、受験するとかしないに関わらず、娘には「図形で苦労してほしくないな〜」と思い、
どうしたら、図形をササッと解いてしまう子になるのか、色々調べたりブロックやパズルや色々やらせてきました( ̄∇ ̄)
その中で見つけた本の中に↓
九歳、小3までの段階で、頭の中に空間そのものを描けない子は、その後どんなに努力しても立体の問題を本当にわかるようにはなかなかなり得ないということです。空間に対する認識力の他にも、我々が「越えられない壁」と呼んでいる能力のほとんどは、小3までが勝負です。
そして我が家がチャレンジし始めたのが「玉井式 図形の極み」◎
対象は年中からで、実際簡単な足し算ができでば最初の10級・9級くらいは挑戦できるレベルです。
10級から1級まであり、図形の極4級が終了時点で小学生で学習する図形の内容が全て、3級~1級は全て中学入試対策問題となっています◎
興味のある方は我が家のレビューも参考にしてみてくださいね↓↓
\無料体験版・映像学習の取り寄せ方法詳細/
❁ 1年生図形の極みオンラインの評判をブログで口コミ!学習の様子もレポ
『算数ラボ2』
『算数ラボ2』のポイント
『算数ラボ』『算数ラボ 図形〜空間認識力のトレーニング』+α
苦手な分野をもう一度させたい! やり足りない子のためにもう1冊!
そんな声に応えて発刊した、算数ラボの続刊です。
算数ラボに掲載している問題よりも、読解力が必要な問題の割合が増えています。 引用:算数・数学思考力検定
とあるように、『算数ラボ』『算数ラボ 図形〜空間認識力のトレーニング』類似の出題と、前述の2冊にはない出題も新たに収録されています。
ただし、順序としては『算数ラボ』を終えてからの方が良いですよ^^
参考☆算数検定の大問6
↑(算数ラボ2)この問題、どこかで見たこと、ある………
娘は年中の秋に算数検定11級、年長の春に算数検定10級を受検したのですが、大問6の対策にはとても苦労しました。
(というより、どうやって対策すればいいのか謎…)
考える力を見られる問題なので、実力がないと言われれば、それまでですが^^;
こんなところで大問6の対策ができただなんて〜( ゚д゚)
次の算数検定9級を受ける時には、算数シリーズ9級で算数的思考力をもっと鍛えてからトライしたと思います!
(ちょうど、どちらも9級が小学校3年生相当です)
ちなみに、このような↓カレンダーの問題も!
算数検定で出される特有問題も、算数ラボでは沢山取り組めますよ◎
『算数ラボ』10級は何歳からできる?年長の幼児が取り組んでみた感想
小学校に通うくらいの子でないとできないの?
答えは「できる!」です。
それ以外の問題は、全てやりきることができました!
幼児(年長)が算数ラボ10級に取り組んだら
実際に年長の娘が『算数ラボ10級』(他シリーズ2冊)を取り組んでみて感じだことは、
- 簡単すぎる
- 少し難しいが、やり甲斐があって丁度よい
- 一人では歯が立たない
問題数も多く、種類も様々。
一言では言い表せませんが、たくさんの種類の思考力系問題にチャレンジすることがでいたのは間違いなし◎
ですが、共通して「解きやすい/解きにくい」があるとも思いますので、補足したいと思います。
どんなところは幼児(年長)でも問題なく取り組める?
考える工程(回数)が少ないもの
繰り返しになりますが、『算数ラボ』(シリーズ)に収録されている問題は、算数・数学思考力検定で出題された問題を、厳選しまとめたものです。
・算数ラボ10級:ステージ①〜③
・算数ラボ図形10級:ステージ②
・算数ラボ2 10級:ステージ①〜③
この正答率をみても、また実際に娘が解いている様子を見ても、考える工程(回数)が少ないものは、幼児でも正しい解答を導きやすいように感じました。
例:算数ラボ10級のステージ②より(正答率:(1)99.5%、(2)99.5%、(3)87.5%)
考える工程(回数):○ずつ増える/△ずつ減る
考える工程(回数)が一度ずつなので、年齢が低い子どもにも考えやすい問題ですね。
幼児(年長)には難しすぎた?と感じるところは?
考える工程(回数)が増えると、幼児には難しい(かも?!)
上の”考える工程(回数)が少ないもの”の逆です。
考える工程(回数)が増えれば増えるほど、アタマの中で沢山の情報や考えを整理して記憶する必要があります。
例:算数ラボ10級のステージ②より(正答率:(2)16.6%)
(2)ロッカーは全部しまっています。
・はじめに、数字の1がつかわれている番ごうのロッカーを ぜんぶあけます。
・つぎに、数字の2がつかわれている番ごうのロッカーのうち、しまっているロッカーはあけて、あいているロッカーはしめます。
いま、あいているロッカーは、何こありますか。
↓↓↓
工程その1:数字の1がつく番号のロッカーを開ける…1,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19
工程その2:数字の2が使われているロッカーを考える…2,12,20
工程その3:”工程その1”に2と20を加える→1,2,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20
工程その4:”工程その3”の12を閉める(消す)→1,2,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20
工程その5:”工程その4”で出た開いている扉の数をカウントする
一つの問題でも沢山の工程があって、幼児には複雑すぎるかも
考える工程(回数)が多ければ多いほど、幼児にとって(もちろん小学生もですが!)正答が難しくなるということを実際感じました〜^^;
【メリット】算数ラボ(シリーズ)10級のおすすめポイント
『算数ラボ』をおすすめするメリット
- 学校で習わない算数の問題に挑戦できる
- コスパが良い
- 幼児にも使いやすい余白・視覚的余裕
- 別冊解答・しっかり解説が嬉しい
ここからは、実際に算数ラボシリーズに取り組んで感じたことをお伝えしたいと思います!
学校で習わない算数の問題に挑戦できる
算数という科目は、教科書の内容も大事だけど、教科書で教えてくれない内容も大事
”算数的思考力”を育てるとなると、何をしてあげれば良いのか迷いますよね?^^;
そんな時にはぜひ『算数ラボ』を活用すると、多様なタイプの思考力系算数問題に取り組むことができますよ!
コスパが良い
また、内容のみならず問題数の多さも嬉しいポイントの一つです。
算数ラボ10級 | 算数ラボ 図形10級 | 算数ラボ2 10級 | |
問題数 (ステージ①~③+チャレンジ問題) |
128問 | 100問 | 126問 |
価格 | 880円(税込) | 1,100円(税込) | 1,100円(税込) |
幼児にも使いやすい余白・視覚的余裕
文字も大きく、十分な余白があり圧迫感がないので、子どものやる気を削がない見た目が良いです。
また、幼い子どもは細かい文字を書くことができないので、書き込みできるスペースに余裕があるのは、とてもGOOD!
別冊解答・しっかり解説が嬉しい
解答は別冊で用意されています。
そして、解説もしっかり丁寧にしてくれています。
7級・6級くらいになったら絶対詳しい解説が必要になると思うので…(私はですが)^^;
【デメリット?】算数ラボ(シリーズ)10級に取り組んでも…
『算数ラボ』のデメリット?!
思考力をどれだけ伸ばせたか、判断するのが難しい→継続・学習のモチベーション維持がしづらい
例えば、計算問題や、答えや考え方が一つしかないような問題の場合は、「できるようになった!」が目に見えて分かりやすいですね。
確かに、娘が『算数ラボ』を取り組んでいる様子を見ていて”考える問題に慣れてきたかな”と感じることはあります。
しかし、『算数ラボ』に限らずですが、思考力は「こんなに思考力が上がった!」というのははっきり現しにくいですね( ̄∇ ̄)
なので、続けて取り組み続けたり、モチベーションを保ちにくいことがデメリットと言えるのかもしれません^^;
『算数ラボ』で取り組んだ内容が定着しているかは”確認テスト”で
『算数ラボ』はどんな教材?でも述べたように、全ての問題集には①〜③の3つのステージが用意されています。
そして、ステージが終わるごとに、確認テストをすることが推められています。
ステージ①、②の確認テストについては、出版社ホームページからダウンロードし実施するよう案内があります。
さいごに|『算数ラボ10級』シリーズ3冊を終えて
まとめ
- 『算数ラボ』(シリーズ)は、算数的思考力(算数分野の考える力)を伸ばすことに特化した問題集
- 10級〜6級まで、各級シリーズが3冊(5~1級はない)
- 様々な観点の掛け合わせで、多種多様な思考力を鍛える
- 年長でもできる?→できる!
- メリット:学校では習わない、算数的思考力に特化した問題に集中して取り組める/コスパ/使いやすさ
- デメリット:どれだけ実力が伸びたか、効果を実感するのに時間がかかる
目に見える結果ばかり追いかけたくなりますが……
現代は、速く計算したり、公式に当てはめたりすることだけでなく、ものごとを論理的に考えて解決することや、新しいものを発見したり創造したりすることが大切な時代
引用:算数・数学 思考力検定
↑とあるように、”考えること”を日々の家庭学習の一つに取り入れることも、今後一層重要になると思います。
『算数ラボ』シリーズは、幼児・小学校低学年の時期から算数的思考力に焦点をあてて取り組めるおすすめの問題集の一つです◎